財産は少ないけど、遺言書は作っておいた方がいいの?

「財産なんて自宅がある位だから私には遺言書なんて必要ないわ。」、「うちは子供達が仲良いから揉めるなんてありえないよ。」

これは本当によく聞きます。本当にそうでしょうか。

そして、相続手続きのご依頼を受け、業務をおこなう中で、「なんで、遺言書を作っておいてくれなかったの。。。」とお子様の声をよく伺います。

今回は、なぜ遺言書が大事なのかお話していきます。

ケース① 相続財産がご自宅のみのケース

相続人は長男、次男、長女のお子様3名でした。3名とも仲が良く、長男は相続財産にあまり興味がなく、次男は定期的に母親のため仕送りをしており、結婚を機に市外に住居を移しています。長女は亡母が独り暮らしとなったタイミングで母と同居し、身の回りのお世話をしてきました。亡母は、兄弟3人へ「私が死んだら、この自宅を売ってお金でわけなさい。」と生前に言っていたそうです。

母が亡くなり、遺言書が見当たらないので、長女が兄達に、母が生前言っていたとおり、自宅を売ってそのお金を分けることを提案します。←これを換価分割といいます。

兄達は換価分割には賛成したものの、次男「法定相続分は3分の1だけど、今まで仕送りを続けてきたのだから、売却した代金の2分の1はくれないとね。」、長女「今まで、母のお世話をしてきたんだから納得できない!結婚して家出ていって、私に母のお世話を任せたのは、お兄ちゃんだよね!」と遺産分割協議はまとまりませんでした。今は仲がよくても、遺産分けという段階では、お子様それぞれ思うところがあり、意見が衝突してしまうものです。そこに遺産の大小は関係ございません。

結果、解決するのためには裁判所を利用した手続きをしないといけなくなり、多分な時間や弁護士先生への費用も必要となってしまいます。それ以後、兄弟仲もギクシャクしてしまうことでしょう。

今回のケース、解決方法としては遺言書を作成しておくことが有効です。生前から換価分割をおこなうことを家族で共有できておりましたので、「自宅を換価した上で3分の1づつ取得する」などを記載した遺言書を作成し、付言事項として、「なぜそのような分け方にしたのか。や、各お子様への感謝の気持ち。」等記載していれば、兄弟間でここまで揉めることもなかったことでしょう。また相続税が発生する事案では、この換価分割は相続税の資金確保にもつながります。

自筆証書遺言でも良いです。遺言書が無いよりずっといいので、作成を考えらえれてはいかがでしょう。ただし、遺言は法律で形式が決まっており、間違いがあると無効となってしまうリスクがあります。たしかな遺言書を作成したい場合は専門家にご相談するのがオススメです。弊所は初回相談無料ですので、お気軽にご相談ください。以上1つの例をご紹介いたしました。また次回、別の事案もご紹介しようと思います。

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